デカい後悔すんならいっそ大航海

ボイメン船に乗ったオタクのブログ

諦めが悪い人たちの舞台 〜諦めが悪い男たち NEVER SAY NEVER〜

 

まずは舞台「諦めが悪い男たち」最後まで諦めずに上演していただきありがとうございました!!!

この大変な状況の中、本当に上演されるのか、いつまで続けられるのか、ファンも出演者も制作スタッフも不安の中だったと思いますが、今できることを諦めずに続けてくださったことは間違いなく見ている人たちに元気を与えてくれたと思います。本当にありがとうございます。

 

さて、現実の状況と舞台の内容が切っても切り離せないような状況の中で始まった舞台「諦めが悪い男たち」。

この状況がピンチだったのか、チャンスだったのか、正解だったのか、成功だったのか、それは今すぐにわかることではないかもしれませんが、いちファンとして素直な感想をここに残しておこうと思います。

 

 

「諦めが悪い男たち」と「ドン・キホーテ

 

崖っぷちで後がないグローリーズと、先輩を上回った人気のキラジェネの関係、グローリーズの元メンバーで人気俳優など、妙にリアルな設定が心にグサグサ刺さりつつ最初から最後まで面白く見ました!!!

 

舞台の物語の中でも「ドン・キホーテ」という物語の舞台が上演されるという設定でしたが、私は「ドン・キホーテ」の本来の物語を知らず、、、後になって調べましたが、滑稽な喜劇とも取れるし、勇敢な戦士と思い込むキホーテの姿はどこか虚しくもあり、、、アイドルとしての夢を諦めきれない一真の境遇と、リアルに現役でアイドルをしている彼らとも重なって見えるようでした。「諦めが悪い男たち」も「ドン・キホーテ」もどちらも物語でありながら、少しずつ現実と重なっているところは本当に見応えがありました。

 

実際、物語だけでなく会場の空気感も舞台と現実がどんどん一体化していっていて、例えば、劇中の拍手と現実の観客の拍手が重なるところは何度もありました。(むしろ現実の観客の拍手の方が先に自然と起きてたくらい)

私は「諦めが悪い男たち」を見ているのか?

グローリーズとキラジェネW主演の「ドン・キホーテ」を見にきたのか?

現実と舞台、現実と夢(もしくは幻想でしょうか)が入り混じっていて、これぞ生で見ることの素晴らしさ、見る人あっての演劇だと思いました。

 

キャラクターたちとフォーチュンエンターテイメント

 

私は今回の舞台でちゃんと演技を見るのが初めてという後輩くんたちも多かったのですが、一期のオタクとしては後輩に負けていられないな!!!という気持ちになった。演技力やテクニックはそりゃ経験がある人ほど上回るけど、心で、迫力で、真っ直ぐさで!訴えかけてくる演技が勝利してしまうところまじでフォーチュンエンターテイメントだった。

 

個人的大勝利はぽん!!!!!!(浦上拓也)

普段見られないような姿を見られる楽しみこそ演技仕事。今回の舞台で一番それを感じたのがぽんだった!!!それでも舞台監督・迫田の中にある「芯の強さ」みたいなものって普段のぽんからも感じることがあるからそこはキャラクターとつながっている気がした。意外な配役だけど無理があるわけじゃない、頑張ってるけど全然嘘じゃない、説得力がある役だと思いました。

ぽんの迫田は裏方の舞台監督とは思ないほどの!インパクトがあったからこそ、つっちー(土田拓海が演じた迫田はすごく裏で舞台を支えるどっしり感というか、引いた立ち位置でまさに舞台監督という感じがした。低音で背が高くて、、、って普段の柔らかい印象とは裏腹に堅物な役が似合う!!

 

スケジュールの都合もあっての配役であろう元グローリーズのメンバーで人気俳優・緑川竜哉を演じた勝さん(水野勝)勇翔くん。この設定の役をこの二人が演じるのエモすぎ、正直私は深読みせざるを得なかった、、、涙

私がこの舞台でいいなと思ったのが竜哉が進んだ道が決してマイナスな意味ではなく自身の夢を追っての選択であることと、グローリーズがピンチのとき、3人が竜哉に対して助けを求めることなく「客席で見ててくれ」と言ったところ。突き放すわけでもなく、馴れ合うわけでもなく、お互いの道を尊重しているような描き方がすごく良かった。現実がどうかなんて私たちは知り得ないことだけど、こうであってほしいなと、という思いで見てしまった。(辞めた後「人気」俳優になってるところも良いよね)

勇翔くんの竜哉は衣装のもふもふも相まって(当初の衣装よりもふもふが大きくなったエピソードあり)なにこれグループ辞めてもう何年経つんですか?と思うレベルの大御所感が漂ってたけど笑、これは勇翔くん自身がここ最近外でのお仕事をしたからこそのリアルな頼もしい姿でもあるのかなとも思った。カテコでの挨拶もいい意味で俯瞰して作品を、そしてフォーチュンエンターテインメント全体を、見ているような頼もしいコメントで推しの成長が嬉しくなりました。

勝さんの竜哉は元アイドル感が強く感じられてこれもまた勝さんらしさがあると言うか、、、素で出ているであろうギラギラ感は勇翔くんの見守っている立ち位置よりもちょっとグローリーズと距離が近いような感じがした。二人の演技の仕方の違いなのかもしれないけれど、その違いで随分感じ取るものが変わるなと思った。

 

そして座長である赤羽一真を演じた辻ちゃん辻本達規豊さん(小林豊)

ナビ番組でも映っていたけど、振り付けの覚えが得意でなかったり、実際に喉が本調子ではなかったり、決して器用ではないリアルな崖っぷち感は辻ちゃんにしか表現できなかっただろうし、本当に鬼気迫るものがあった。

反対に豊さんは表現に関していえばまじで文句なしで、劇中の一真さながら誰にも真似できない眩しさは小林豊が持っているカリスマ性が発揮された結果だと思った。(キラジェネのタクトが言う「やっぱり勝てねぇんだよ、すげぇんだよ」のリアリティよ)

崖っぷち感も、誰にも追いつけない眩しさも、この舞台の座長「赤羽一真」そのものなので、このふたりが座長だったことは間違いないと思った。

 

他のメンバー、キャラクターも本当に見応えがあって、

闇の表現するがうますぎる(寺坂)頼我くんと尖り方まで若さ100%な(野々田)くん演じるタクト、演技レベルがバケモノだったたくみん(佐藤匠とすごく気持ちが悪かった(褒めてます)けんぱ(松岡拳紀介)の西園寺(レオを演じるわんこけんぱは死ぬほど可愛かった)、現状フォーチュンでこの役をできるのは恐らくといくん(横山統威)しかいないであろうぶっ飛び轟、、、(気持ち的には一人一人書いていきたいんだけど書いてるうちに私の心が折れそうなのでこの辺でやめておきます)

これだけキャラクターがいるとストーリーが散らかるか、一部のキャラクターに偏るかしそうなのに全くそんなことなくって、誰一人欠けたら成立しない物語で、みーーんな好きになっちゃうキャラクターだった!!!!!

そしてフォーチュンのタレントみんな愛おしくなった涙

 

私が今回見に行ったのはレッド公演千秋楽とブルー公演初日。そして本日配信されたLINELIVEでのブルー公演千秋楽。

レッド公演千秋楽はそれはもう役者たちの熱量が半端ないこれ以上ないような振り切り方で、見ている側も最初から会場が温まってる状態での上演でした。それとは反対に、ブルー公演初日は、公演当日に週末の外出自粛要請が出たばかりということもあって少し緊張感のある状態での上演。そして最後、画面越しのブルー千秋楽。状況も環境も毎回違う観劇になりました。

 

今回の舞台は上演するにあたり本当に想定していないような困難が続いて、まるで物語のように現実の厳しさが何度も壁となって現れていたように思います。それでも、会場で可能な限り安全な対策を取り、演出を変え、可能な限り上演をし、中止になった公演を生配信というかたちで続けようとした。

 

本当に、本当に、最後の最後まで、出演者も制作スタッフも、私たちも諦めが悪かった!!!!!!!!

 

 LINELIVEでの公演、本当に良かったです。画面越しからも伝わる歌や言葉の迫力、感動、こうまでしてもファンに届けたかったんだという思いが伝わってきました。

それと同時に無観客の客席が映った時は寂しさで涙が止まらなくなりました。本人たちに拍手を届けられないことがこんなにも悲しくて悔しいのだと。

 

現実に起きたピンチや困難に対しても諦め悪く立ち向かい、続けた結果、この舞台の、作品が伝えたかったメッセージがより説得力を増して私たちに伝えられた。まさに奇跡が起きたんじゃないかと思いました。フォーチュンエンターテイメントのタレントたちがこれまで信じて続けてきた「諦めない」「続けること」の先に何があるのか、物語の中だけでなく、そして夢の話ではなく、体現して見せてくれたこの舞台は本当に素敵な舞台になったと思います。

 

ボイメンステージ 諦めが悪い男たち NEVER SAY NEVER

出演者、制作スタッフのみなさん本当にありがとうございました

 

www.boysandmen-boysta.jp

 

natalie.mu

 

theatertainment.jp

 

 

 

 

 

今のこの社会状況の中、エンターテイメント業界が苦しい中で、この公演を行ったことはもはや一つの伝説かと。これを成功と言えるのかわからない、おそらくまだまだ厳しい現実があるけれど、諦めずに続けて行くことで新しい道が開けるんだと、これだけの感動を与えられるんだと、彼らの挑戦をもっと広く伝えていきたいと思いました。

そして1日でも早くこの状況が収束することを願うばかりです。

 

2020年3月28日(土)

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